国際連合地域開発センターの情報部門はエカフェ諸国の開発関係の情報交換―各国内または各国間での情報交換―を円滑に行う手助けをすることをその最終的な目的としている。そのためには,各国の情報センターやその他同様な機関と連携を保ち,情報交換のネットワークを作る必要がある。
まずその第一段階として,日本国内の開発関係専門図書館の間にネットワークを確立すること。その場合,特に日本の中心となる研究訓練機関や関連の政府機関との間に公式なルートを開くことに重点をおき,日本国内の協力体制をかためる。
次に第二段階として,このような協力体制を他のアジア諸国に拡大して行くのであるが,特にアジア諸国を対象とした場合,情報交換によってどの程度まで双方がその恩恵によくすことが出来るかという疑問が出てくる。このような協力に対して意欲的なのはがいして小規模な機関が多いからである。したがって,このような協力体制を確立するためには強力な誘因とそれを推進していくためのすぐれた企画がなくてはならない。
これは非常に野心的かつ複雑多岐にわたる試みであるが,広範にわたる重複しがちな情報をネットワークを通じて整理するという意味で画期的なものである。この中にあってセンターのはたす役割は協力体制を強化し,調整することである。
本文では,次の順序に従って,国際連合地域開発センターの情報活動を紹介しながら,“地域開発に関する情報システム”を考えていきたいと思う。
© 1974 三田図書館・情報学会© 1974 Mita Society for Library and Information Science
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