Library and Information Science

最近世界各国で，図書館・情報サービスの全国計画が注目をひいている。そこで，米国の図書館，情報サービス国内委員会の活動，英国図書館の組織化，ユネスコ主催全国情報システム会議で採択された NATIS の16の目標などを紹介し，次いで日本の計画案である学術情報の流通体制の改善についての学術審議会報告，科学技術情報の全国的流通体制（NIST）の整備に関する科学技術情報懇談会報告，日本学術会議の広域大量情報の高次処理に関する中間報告等について言及する。計画化の実現までには，まだ時間がかかることであろうが，それを推進する潜在的期待がないでもない。このような情勢下で国立国会図書館はどのように対処すべきであろうか。全国計画が組織化されれば，その協力機関となることであろうから，国立国会図書館の1つの機能である国立図書館としての役割を十分に発揮できるように努めることが，重要な協力機関となる所以でもある。第3次国立図書館長国際会議で確認された，NATIS の中での国立図書館の役割を引用して，国立国会図書館の方向を示唆する。