日本における学術研究成果の中で,国際的に流通する文献の特性を把握すべく,Social Sciences Citation IndexとScience Citation Indexの両Source Index誌を用いて,日本で発表された被索引文献について次の諸点に関するデータを抽出した。1)出版タイプ,2)著者所属機関,3)大学別被索引文献発表状況,4)主要国別掲載誌,掲載論文分布,5)主要掲載誌別論文数(日本),6)主要掲載誌別論文数(外国),7)Bradford Distribution Lawの適用,8)自然科学,社会科学両分野の論文で使用される言語,9)自然科学論文の主題別論文数を用いた。
以上の諸データを分祈した結果次の諸点が明らかになった。1)大学在籍者の出版物が中心である,2)発表形式は雑誌論文形式が多い,3)使用言語は英語が主である(自然科学で90%,社会科学で83%),4)社会科学では日,米,英,蘭,自然科学では日米,の各国で刊行される雑誌に主に掲載されている,5)分祈対象となった論文群にはBradfordの分布法則がよく適合する,6)自然科学の主題別ではBiomedical Scienceの論文の比率が最も高い。
なお,本研究は上記両索引誌に索引された文献だけを分析したものであり,日本で発表された自然・社会両科学の論文全般について言及するものではない。
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