小河内芳子―児童サービスのパイオニア
慶應義塾大学大学院文学研究科 ◇ 〒108-8345 東京都港区三田二丁目15番45号
慶應義塾大学大学院文学研究科 ◇ 〒108-8345 東京都港区三田二丁目15番45号
【目的】本稿の目的は小河内芳子の経歴と活動を明らかにすること,および小河内が活動した各時代における児童サービス,児童図書館員の動きを示すことである。
【方法】小河内芳子の経歴を時代別に4区分し,各時代における関連文献を調査収集し,検証した。併せて関係者への聞き取り調査を実施した。
【結果】小河内は児童図書館員として幸運な経歴を持ち,その立場を活かした活動により児童サービスの動きに影響を与えたことが分かった。その業績のうち評価すべきものは,(1)組織的な活動とネットワークの形成と,(2)児童図書館員の専門性の確立および資質の向上である。1970年代には,量を重視して公立図書館の発展をめざす動きの中,質の充実をめざす小河内の活動に対する批判が生まれたが,これは児童サービスに取り組む視点の違いによるものであることが考察された。
© 2008 三田図書館・情報学会
This page was created on 2021-01-15T09:26:31.942+09:00
This page was last modified on
このサイトは(株)国際文献社によって運用されています。