科学者と科学図書館と一般の人びとThe scientist, the science library and the public
発行日:1971年9月1日Published: September 1, 1971
科学の研究の成果が産業の開発進歩をもたらし,さらにその結果GNPの増大となる。従って各国は科学の基礎研究を援助し,研究結果が産業開発に従事する人々に伝えられるよう努力している。歴史的に図書館は知識の宝庫であったが,単に知識の貯蔵庫であるだけでは十分でないし,その図書館資料をた易く入手しうるようにしてもまだ十分ではない。その蓄積された情報を積極的に処理することが必要となってきた。あつかう主題分野の情報量が少なく範囲がせまければ事は簡単であるが,主題分野が大きく研究成果が膨大になると専門情報センターが必要となってくる。
これらの専門情報センターの問題点,すなわち,その専門主題分野の決定,主題分野をカヴァーする文献の選定,二次資料の調査,利用者の要求調査,情報処理システムの設計などについてそのあらましを述べ,科学者や経営管理者や学生や一般の人びとに科学の世界で何が起っているかを知らしめるためにはこの種のセンターの活動が絶対に必要であることを力説している。
情報を積極的に処理することによって,科学は人々に理解され,国家の発展に役立つことが可能となるが,図書館学科はその卒業生に科学研究が国家にとって重要であることを認識させ,一般の人々の理解を促進させなければならぬ。
(T. S.)
© 1971 三田図書館・情報学会© 1971 Mita Society for Library and Information Science
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