児童図書館の現状Some aspects of Japanese library services for children
発行日:1967年7月1日Published: July 1, 1967
わが国における児童を対象とする図書館活動は,大別して学校図書館と,公共図書館における児童奉仕として考察できる。前者は,義務教育の普及と,教育即学校教育と考える一般的な教育観により,必要な教育施設の一部として理解されやすく,その結果,施設及び蔵書の面では,順調な発展を示したといえる。しかしながら,後者は,児童図書館関係者の真剣な努力にもかかわらず,望ましい発展の様相を示すことができなかった。児童図書館の現状を最も明確に示すものは,日本図書館協会その他による調査の数字であり,筆者は,その調査を分析しながら,発展の遅れている理由を解明しようとつとめたものである。その他,国立国会図書館における児童図書の推察される現状,日野市立図書館の目ざましい具体例などをあげて,今後の発展の可能性を推測した。近年,国際的に児童図書館の情報交換が要請されており,この報告が一助になれば幸いである。
© 1967 三田図書館学会© 1967 Mita Society of Library Science
This page was created on 2022-07-28T10:13:48.474+09:00
This page was last modified on
このサイトは(株)国際文献社によって運用されています。